タイトル

神去なあなあ夜話

本

三浦しをん

◆あらすじ◆
田舎暮らしに慣れた主人公の恋が進展…?

●感想

 ハードカバーでも読みましたが文庫本になっていたのでまた読みました。面白いとわかっているものを何度も読むの好きです。きっとスラムダンクは50回くらい読み直しています。ハリーポッターは20回くらい。
 だいぶ時間が経ったせいか結構忘れていて初めて読んだ時と同じ感覚で読めました。劇中ではおよそ1年の月日が経っていて、勇気もちょっと山仕事に慣れてきました。山仕事に慣れてきましたが怪我をして山に遭難してしまいます。遭難と言ってもヨキも一緒だし、誠一さんにも連絡済みだから本当の意味での遭難ではありません。そこで勇気は山の気配のことを聞いて、ヨキや誠一さんの親たちが亡くなっていることに疑問を持ちます。良い話でないのは確かですが、それを知らずして神去村の一員と認められることは難しいと勇気は思いました。確かに苦痛を共有した仲というのは強いものだと思います。例えば厳しい部活で会ったり、ノルマに追われた営業であったり。楽を共にするのと苦を共にするのはちろんどっちも共有するのが良いですが、どちらか一方だけなら苦を共にした方が仲は深まると思います。
 そんなわけで勇気は神去村の悲劇に触れます。認められたから知りえたわけで、知ったことでより認められたように思います。もちろん悲しい話ばかりではありません。日本昔話的なファンシーな話もあります。神去村では失せ物が出ると稲荷さんにお参りにいきます。稲荷さんの前で声を出して見つかるようにとお願いすると、数日後には見つかるそうな。素敵な話ですね。これのメカニズムは失くした人が稲荷さんにお参りに行く→稲荷さんにお参りに行ったと村で噂が広がる→噂を耳にした盗った人が罰を恐れてこっそり返す。こう言う流れになります。なんとも稲荷さんの力は偉大ですね。罰を恐れる、この思いが凄く強いようです。呪いもこれと同じメカニズムだと聞いたことがあります。オカルトじゃなくてちゃんと原因と理由があるらしいです。STの青山が言っていました。
 個人的に1番のハイライトは繁ばぁちゃんの小説の件だと思います。勇気がこっそり書いている記録を楽しみにしている繁ばぁちゃんは続きを書くようにせっつきます。ですがあまりにも書かないものだからパソコンのロックを解除して勝手に記録の続きを書きます。これがまた古風な言い回しで面白い。恐るべきばぁちゃんです。こち亀の勘兵衛みたいです。
 2度目でも十分楽しめました。いやお前忘れてて1回目と同じだろうが!ていうツッコミには応じません。誰にでも薦めたくなるような平和で心温まる小説です。

【名言】

準備中



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