タイトル

町長選挙

本

奥田英朗

◆あらすじ◆
精神科医・伊良部の診療第三弾

●感想

 伊良部シリーズ第三弾。タイトル町長選挙だし4編あるけどそれについてだけ書こうかな。他はいまいち覚えてないし。いや面白かったんだよ、私の記憶力がアレなだけだよ。父親の点数稼ぎのために無医村もとい無医島に派遣された息子伊良部。父親の点数稼ぎに付き合う条件として見返りを求める息子。しかもその見返りとは新しいポルシェ。どんな家やねん!うちだったらせいぜいちょっと高い焼肉だな、気を遣って。
 小さい島で立候補者が2人。この2人の先祖代々がこの島の町長になっている。負けた方は文字通り苦渋を舐めることになる。勝った方は権力を使いまくって公共事業などを積極的に身内に回し、敵陣営だった奴らを島の閑職に回すのだ!時代錯誤も甚だしい所業ですね。そんなんだから選挙は本気。なんせ自分が投票した方の勝敗で次の選挙までの生活に雲泥の差が出る。だから有権者も興味津々で投票率はほぼ100%。本島の有権者に爪の垢でも煎じないで飲ませたいですね。
 有権者の投票率は前々から問題になっていますね。特に若者なんてのは面倒くさがってほとんどいかない。昔の人がどれだけ大変な思いをして選挙権を勝ち取ったか、授業で習っているはずなのにね。どうすれば投票率が上がるか。ここに1つの答えがあると思います。本人たちにも影響が出るようにすればいいのです。はっきり言って今の政治は誰を選んでも下々の民にはあまり関係がないように思えます。だから誰が為政者でも自分に影響がないから興味が沸かない。我が事のように政治を考えられないのです。これがある立候補者が勝てば年収200万円以下の人は月に補助金として10万円国から支援します、というマニュフェストが出たらどうか。年収200万円未満の人は皆この人に投票するでしょう。ただし、いい勝負でないとダメです。世の中年収200万円以上の人が8割だったら、きっとどうせ負けるから無駄、と思ってやっぱり投票にいかないでしょう。つまり勝敗が自分に多大な影響があり、かつ自分の投票が勝敗を左右するくらいの接戦、この条件の時に人は本気で為政者に興味をもち投票に真剣になれるのでしょう。
 なにはともあれ相変わらず読みやすくて面白い小説です。がっつり時間をとって読むというよりも空いてる時間にちょこちょこ読むのに向いてるかもしれません。シリーズなんで1から読んだ方が面白いですが、1話完結型のため本作から読んでも楽しめます。

【名言】

考え中



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