タイトル

東京タワー

本

江國香織

◆あらすじ◆
大学生と大人のいけない恋愛

●感想

 江國作品らしくなだらかな山あり谷ありです。昔読んだ時の方が面白く感じました。大人しく母親と2人暮らしの鍵っ子・透、精力的で社交的な耕二。この2人がこれまた対照的な年上女性と道ならぬ恋?に落ちる。
 大人しく洗練された女性・詩史さん、母親の友達である彼女と透は恋に落ちる。詩史さんには旦那がいるので浮気ということになります。透の方はもうべた惚れ感をダダ漏れさせますが、詩史さんは慎ましく愛情を表現します。今の生活も失いたくない、でも透のことも大好き、それを絶妙の感覚で両立させます。こんなこと言うともの凄く欲張りに感じますが、不思議とそれを感じさせない。その理由はたぶん、詩史さんは捨てる覚悟もあるからです。いざとなったらおそらく今の生活をとるでしょう。ただギリギリまでそうゆう選択肢をとらなくていいように振舞っているように見えます。透を失って心に大きな穴が開くことは確かですが、それでもこの人はそれをおくびにも出さずに生きていきそうです。
 一方耕二の相手の喜美子も人妻でエネルギッシュなイメージ。こちらサイドは肉欲で繋がっている感じです。荒淫しています。←この言葉は燃えよ剣の影響です。2人は会えば必ず貪るようなセックスをします。というかセックスしたいから会っているのかもしれません。身体の相性が抜群なようです。身体の相性はバカにできないようで、お互い離れ難くなります。耕二には彼女がいて、その子のことは好きですが浮気を繰り返します。理解できない人は理解できなくていいと思います。ただ擁護するなら身体の欲求と精神の愛情は別の場合があるということです。
 多分、読む人が読むと嫌悪感でいっぱいになる本です。登場人物の誰にも感情移入出来ないかもしれません。それでも年上女性との蠱惑的な関係に憧れをもつ人なら楽しく読めるかもしれません。

【名言】

恋はするものじゃなく、おちるものだ



©Copyright 2014 Revel in the Novel All Rights Reserved.