タイトル

朱夏 警視庁強行犯係・樋口顕

本

今野敏

◆あらすじ◆
ある日妻が突然消えた、妻は静かに強く信頼する

●感想

 読むの2回目で初めて感想を書きます。RIO、ビートは結構面白い記憶あったけどこれはあまりなくて、読み直すのを後回しにしていました。ところが読んでみたらかなり面白かった。これも読書の面白いところで読むときによって感じ方が変わることがあります。そして一度面白いと感じるとあとは何回読んでも面白いマジック。逆はあまりありません。つまり、面白いと思っていたものがつまらなくなることです。
 この話は樋口の人間的な側面が見えます。普段は冷静沈着で謙虚な樋口がちょっと横暴で熱くなります。それもそのはずで、今回の事件は樋口の妻が誘拐されるからです。これを警察としての事件にせず、個人的に1人の相棒と共に解決します。相棒は以前ちょっと一緒に捜査をした生活安全課の氏家。彼と2人で誘拐された妻を探し出します。
 どんなに冷静な人でもやはり冷静でいられる範囲というのがあるのでしょう。どんなことがあっても冷静でいられる人というのはもう機械です。冷静な人は好きですが、時に感情的になってそれを爆発させる人はもっと好きです。だから樋口みたいなタイプは大好きです。普段冷静な人が取り乱しているというのは、新鮮で好感が持てますね。「あ、この人も人間だったんだ」と安心できます。
 シリーズ4作全部読んでまた戻ってきたから本作の特異さがわかります。だから面白く感じたのかもしれません。樋口の人間的な部分が露見される本作は樋口シリーズでは欠かせない作品だと思います。

【名言】

 ただの家族じゃない。あんたが選んで家族にした人だ



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