タイトル

新世界より(下)

本

貴志祐介

◆あらあらすじ◆
神の如き力をもつ人間が大ピンチ!

●あらすじ

 2週目の『新世界より』、面白いのは知ってましたが結末知ってても相変わらず面白かったです。神の力を持つ人間たちに下等生物が牙を剥く、というストーリー。圧巻の展開で最初から最後まで退屈させません。
 町の皆が楽しみにしていた祭りの日が一転して絶望の日にかわります。人間に扮したバケネズミが人ごみに紛れて人間に攻撃してきたのだ。パニックになる人々。幾重にも張り巡らされたバケネズミの大将・野狐丸の罠が人々を窮地に追いやります。それを救ったのは最高の呪力の使い手である鏑木肆星。想像を超える呪力を駆使して敵の罠を看破します。その頃、早季と覚は緊急でグループになった人たちと病院にいました。そこでバケネズミの反乱をはるかに凌駕する危機に直面します。
 その脅威はわずか10歳の少年。ただし、人間に対して呪力を行使できる化け物です。最高の力をもつ鏑木肆星もこの少年にあっけなくやられます。ん~ちょっと見せ場が少なかったです。もうちょっと活躍の場が見たかったですね。鏑木肆星はハリーポッターでいえばアルバス・ダンブルドア的なポシション。ん、やっぱちょっと違うかも。最高の力をもつという点は一緒ですが。ダンブルドアが死んだときの絶望感も凄かったですが、鏑木肆星が死んだときのそれも中々でした。というか敵が無敵すぎてその存在自体に絶望感がありました。それはヴォルデモート卿より上です。なんせヴォルは強いとはいえ、こっちから攻撃できないわけではないですからね。
 ハリーポッター好きな人やSF好きな人、ちょっとグロテスクな小説が好きだという人におすすめです。僕が読んだ本の中でも確実に10本の指に入る面白さです。最後にバケネズミがこう言います「我々は人間だ」と。それを呪力使いたちは笑い飛ばします。結末ありきで見れば勝ってほしい方が変わるかもしれません。人が人を支配するために払った代償はとても高く、また脆いものです。町の代表となった早季は痛みを伴っても変わる意思を示しますが、それを貫ける人はきっともの凄く少数です。もしかしたら今いる私たちの世界こそ早季が目指した世界かもしれません。

【名言】

 想像力こそが、すべてを変える



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