タイトル

下町ロケット

本

池井戸潤

◆あらすじ◆
中小企業の奮闘物語

●感想

 スッキリする小説です。池井戸作品らしいどんなに困難で挫けそうでも信じることで必ず最後に正義は勝つ、大事マンブラザーズ的なアレです。物語はロケットの研究者だった佃がロケットの打ち上げに失敗するところから始まります。その失敗が原因で研究者の道を諦め、実家の工場の経営者になります。小さいながらも高い技術をもつ佃製作所はロケットのキーデバイスである高品質なバルブの特許を持っています。これに目をつけたのは国を代表する大企業・帝国重工。中小企業VS大企業勝つのはどっちだ!
 あいかわらずピンチパートと勝利パートのバランスが良い。どちらかだけに偏っても面白くない。ピンチパートが多いとストレスだし、少ないと勝った時のカタルシスが弱くなる。本作はこのさじ加減が絶妙です。ロケットのことなんて全然知らないけど、どうなんでしょう…大企業を凌駕する技術を持つ中小企業というのは実際にあるものなんでしょうか。まぁ理屈的には元々ロケット研究者の第一人者が社長になったんだから、不自然さはそこまで感じませんね。
 中小企業は特殊な製品・技術があってナンボです。それを持ってる企業が大きくなっていくのでしょう。そういった企業に入って成長を感じるのも楽しそうです。大企業に入って生涯の安定を取るか、不安定ながらも刺激のある人生を歩むか、人それぞれですね。でも大多数が大企業に入りたがるでしょう日本では。大企業でも刺激的な仕事も当然あるしね。給料良いしね。社会的信用も上がるしね。いいとこ尽くしだ!
 じゃあ中小企業に入るメリットは?自由がきく。裁量が大きい。なんでもやる分経験値が増える。自分の仕事が会社の業績とダイレクトに結びつく。なかなか良いとこあるじゃん。将来自分で会社を興したい人に向いてるかもしれませんね。私は安定志向なんで大企業で歯車のようにのうのうと仕事したい派ですが。
 中小企業にしか入れなかった人と、大企業にも入れたけどあえて中小企業を選んだ人、2人のモチベーションは違うのでしょうか。仕方なく入った企業でも入ってみたら居心地が良い企業もあるし、もちろんその逆もあります。なんにせよ会社の大小にかかわらず、自分が入った会社を愛せたら幸せですね。

【名言】

 考え中



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