タイトル

とっぴんぱらりの風太郎 -下-

本

万城目学

◆あらすじ◆
忍者・風太郎の結末

●感想

 上巻では割とほのぼのしていた暮らしも一変します。徳川と豊臣で戦が始まりました。現在はフリーの忍者のため実質的には主君は持っていませんが、心の上では今もなお豊臣を主君と思っているようです。
 下巻は暗い場面が多いです。忍者屋敷の同志たちもそれぞれ戦っている場面が描かれます。落ちこぼれだった風太郎も覚悟を決して戦地に赴きます。戦うためというよりはある物を玉に届けるためと、ひょうたんを成仏させるためです。
 印象的なシーンは多々あります。幼子を殺してしまうところ、それを同じ境遇だったひょうたん屋に言うところ、残菊との2回の戦闘。明らかに暗い場面ですがそれでも良いシーンです。特にひょうたん屋の芥下とのシーンはたまりません。
 ナルトで忍者は耐え忍ぶ者だと言ってましたが、それで言えば風太郎は間違いなく忍者です。落ちこぼれの風太郎が唯一他者より優れているところは肺活量。これが最後の戦いの勝負を分けます。その設定ここに活きてくるか、と。見事です。圧倒的に絶望感のある残菊に立ち向かう風太郎の生き様は是非読んで確認してください。お薦めです。

【名言】

 関ヶ原のときのお前を、俺は殺したのだ。だから、俺はお前とは働けぬ。
 ーならば、風太郎もいつか誰かを救えば良い



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