タイトル

イン・ザ・プール

本

奥田英朗

◆あらすじ◆
ちょっとおかしな精神科医の診察

●感想

 奥田英朗作はこれが初です。面白いとはよく聞いていたし、本屋で背表紙見るたびに気になっていました。実際読んでみて評判通りだなと思いました。面白かったです。読みやすいし、短編集のため読書初心者の方にもおすすめ出来ます。エンターテイナー性も強く退屈させることなく一気に読ませてくれます。
 精神科医の伊良部はちょっと変わった性格。ちょっと…はやっぱり控えめな言い方かもしれません。病院の院長の息子でおそらく家は金持ち。乗っている車はポルシェですが想像すると全く似合っていません。そんな伊良部の下には半ば投げやりな患者たちが診察を受けにきます。自らの意志で精神科に診てもらうというのは結構勇気が要りますよね。自分が精神的におかしいという状況を自分で認めなければなりません。認めても今まで行った事がないと、どんな治療になるのかわからなくて怖いという面もあります。そんな思いで行った病院で伊良部のような医者が出てきたらちょっと安心するかもしれません。変人のように見えて実はとんでもない賢者で、ピエロを演じているのは患者の事を慮ってのことかも。
 それを裏付ける話としてストーカー被害を受けている女性が患者としてやってきます。話を聞いてあげて具体的な対策を指示するのですがどれも効果は薄い模様。結果を言えばストーカー被害というのは妄想で実際にストーカーなどというものは存在しませんでした。伊良部はそれを初めて会ったときから妄想だと見抜いて治療を行っていました。このことからわかるように変人ではあるが精神科医としては一人前の力を持っているようです。もちろん結果オーライだろ、って解決の時もありましたが。
 あまり肩に力を入れずに読書をしたい、という時にオススメです。通勤時間とかお昼休みとか。そして自分が精神を病んだ時、こんな精神科医がいたらあまり深刻にならずに済みそうです。そして深刻に考えないことで好循環が生まれ、治りも早くなりそうです。そして伊良部総合病院にいけばセクシーな看護婦さんにも会えるし一石二鳥です。

【名言】

考え中



©Copyright 2014 Revel in the Novel All Rights Reserved.