タイトル

満願

本

米澤穂信

◆あらすじ◆
6つの暗い短編集

●感想

 6つの話どれも面白かったです。薄暗いミステリーに引き込まれます。印象に残っているのは「柘榴」です。
 柘榴は異性にモテるが人間的にダメな男と結婚した女の話。女は魅了されましたが、女性の両親はその男の本質を見破り反対していました。それでも押し切って結婚しましたが、子供が出来たのにほとんど家に寄り付かず、他に女を作ってそこで寝泊まりしている始末。たまに家に戻ると金の無心をし娘たちを可愛がる。だから娘たちは悪い印象を持っていませんでした。ただ成長するにつれて世の中がわかると共に女として目覚めてきます。成長したため、自分の父親がダメ人間だということがわかります。女として目覚めたことで父親が欲しくなります。そう、娘すらも父親という関係を超えて異性として好きになってしまいます。
 気持ち悪いですがこういう話好きです。そしてダメ人間でありながらも異性にモテモテなこの父親に少し憧れもあります。人の人生を歪めてしまうほどの魅力を持っているわけですから。そんな人間に私はなりたい。
 6つの話どれも怖さと気味悪さがあります。明るく楽しい話はありません。くら〜い話が読みたい人におすすめです。今思ったんですが、悲しい嫌な思いなんか誰もしたくないのに、物語となるとそれを面白いと感じるのはなんでなんでしょうね。100%安全な場所にいながら、人の不幸話を聞いて優越感に浸りたいとかそんな感じなのかもしれません。性格悪いのかなー

【名言】

 矜持を見失ってはなりません。誇りさえしっかと胸に抱いていれば、どんな不幸にも耐えられないということはありません。



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