タイトル

苦役列車

本

西村賢太

◆あらすじ◆
最底辺の生活を語る

●感想

 ずっと気になってた作者さんの作品。芥川賞受賞作。なるほど純文学でした。久しぶりに純文学作品を読んだからか凄く疲れました。やっぱりあんまりむいてないかもしれません。気軽に読める大衆・娯楽文学の方が好きです。日本語は好きなんですけどね。
 作品は私小説ということでかなり興味が掻き立てられました。人間の不条理さを描いた作品で主人公はかなり下流の人間です。読んだ人は「こんな生活をしている人もいるんだ」と優越感を感じたり、「こうなってはいけない」と自分を戒めたり、「自分よりも下の人間がいたんだ」と安心するかもしれません。でも、貧しくても性格が悪くても物書きとしての才能はありました。それも格式のある芥川賞をとるくらいに。作中で主人公はこの賞を軽んじてますが周りから見たら凄いことです。
 物語は日給5500円のその日暮らしの生活から一気に物書きとして食っている時代にとびます。出来ればどうやって物書きになり得たのかの過程が知りたかったです。その日暮らしというのはとても怖いことだと思います。病気して稼げなくなったら一発アウトです。とても不安でしょう。そうゆう時は何をしても楽しくない。お金が減るのが怖くて友達と飲みにもいけないし、美味しい物も食べれない。そしてその生活から抜け出す方法もわからない。八方塞がりの悪循環ですね。一度深みにはまってしまった人間はどうすれば這い上がれるのでしょうか。たゆまぬ努力と鉄の自制心でしょうか。後学のために知りたかった。
 物語は卑屈な人間のとにかく自堕落な生活を描いています。友達もなし、お金もなし、夢もなし、楽しみは風俗。人の不幸話は面白いと誰かが言っていた気がします。確かに人の自慢話を聞くよりは断然こちらの方が心地よいですね。ポジティブすぎる人間は嫌いです。内容もわかりやすく、量的にも重くない本ですので純文学が苦手という方でも読めると思います。面白いと感じるかは貴方次第です。←これは毒にも薬にもならない発言ですね。

【名言】

準備中



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