タイトル

怪物商人

本

◆あらすじ◆
明治の怪物商人の一生

●感想

 物語は江戸末期から始まります。越後国から出てきた商人の大倉は鰹節屋を営んでいました。血気盛んな大倉は鰹節屋の平凡な日常に満足していませんでした。ある日盟友・安田善次郎と共に黒船を見に行きます。巨大な黒船に圧倒される2人。大倉はこれから戦が起きることを予想し、また、これからは銃が主武器になると予想します。先見の明があった大倉は鰹節屋をたたみ、鉄砲屋になるのでした。ここから大倉の進撃が始まります。
 幕末、明治維新が好きな人は特に好きになれると思います。幕末の商人といえば岩崎弥太郎が真っ先に浮かびますが、当然本作にも出てきます。ちょっと嫌な描かれ方をされています。主人公は後ろ盾もないイケイケキャラですが、岩崎は藩の力を借りた半官半民みたいな企業で、リスクを冒さず甘い汁を吸っているという感じです。
 似ている話として、『海賊と呼ばれた男』があります。はっきり言ってこっちの方が面白いと思いました。話の展開なども凄く似ていますが、熱量が違います。もっとイケイケ感を全面に押し出して書いても良いと思いました。どうやら遊び好きで、年をとっても女性関係が派手だったようなので。
 海賊と呼ばれた男よりは劣りますが、十分に面白い小説だと思います。維新の英雄も出てくるため歴史好きの人も楽しめます。この主人公を見習って、機があれば突っ込む人間が多くなればと読んだ人に期待します。

【名言】

 商人とは約束が命だ。約束を守らぬ人間は商人ではない



©Copyright 2014 Revel in the Novel All Rights Reserved.