タイトル

陽炎

本

今野敏

◆あらすじ◆
安積班がまたまた活躍!短編集★

●感想

 謎解きとかはほとんどありません。犯人もすぐに捕まります。何を楽しむかというと、警察官の心情を楽しむ小説です。
 1番印象に残ったのは『科学捜査』です。STから青山翔が参戦します。こうゆうクロスオーバー作品がとても好きです。ただ、STだと捜査会議には全員、少なくとも百合根は必ずいるはずなのに今回は青山のみが会議に出席という珍しい状況でした。全員来ちゃうとそれぞれ紹介しなきゃいけなくて、主役がとってかわっちゃうからその配慮だろうと1人納得しています。相変わらず「僕、もう帰っていい?」といつもの台詞を口にします。そして案の定、村雨が反感を抱きます。須田は面白がります。もう予想通りの反応ですね。まぁ最後にはSTと同じように認めざるをえなくなるんですが。これも予定調和ですね。
 また『待機寮』『予知夢』も印象に残りました。それぞれ安積班の2人ので部長刑事が主役です。待機寮では寮の主(イヤな奴)が人様の迷惑を顧みず、後輩イジメのようなことに精を出しています。これを注意する須田。後輩のために自分より年季が上の寮の主に意見します。漢気に溢れる須田がかっこいいです。ただ物語は須田の後輩・黒木の活躍で幕をとじますが。
 予知夢ではゴリゴリの現実主義者の村雨が珍しく直感に従います。夢と事件が関係あるかもしれないと荒唐無稽だとは思うが、無視も出来ない状況になります。というわけで叱責覚悟で安積班長に相談するが一言「おまえが必要だと思うのなら、やってくれ」…部下冥利ですね。そして結局これが功を奏して事件解決に至ります。安積班長の懐の深さがうかがえる話です。また、完璧主義者の村雨が直感という不確かなものを信じた点にも好感がもてました。
 短編集のためサラッと気軽に読めます。個性豊かな安積班のメンバーを堪能してください。あ、あと速水隊長もお忘れなく。

【名言】

 情けない上司でも、優秀な部下がいればなんとかなるっていう話だ



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