タイトル

永遠の0

本

百田尚樹

◆あらすじ◆
零戦のパイロット・祖父の人生を辿る

●感想

 話題になるだけありました。また、泣いてしまいました。どう考えても歳をとって涙腺バカになってます。戦争についての知識なんて社会で習ったくらいしかないけど、これを読んで調べたくなりました。もうね、なんていうんだろう…日本の高官は非人道的でした。戦争を経験してない私が何を言っても言葉に力なんかないですが、とにかく戦時の日本人は凄い。根性というか気合いというか…一般兵はです。上層部は頭狂ってとしか思えないですが。
 上層部は安全な所にいて特攻を命じます。効果がないにもかかわらず。特攻にいっても敵船にぶつかる前にほとんど撃ち落とされると現場の人間は言ってるのに、懲りずに特攻をさせます。正気の沙汰じゃないです。現場の人間は誰もが思ってたのでしょうが、それを口にすることは出来なかったのでしょう。上は現実を受け入れられず、といかく何かしなきゃと思って命じていたのでしょう。もうそれしか攻撃方法がなかったのでしょう。「止めればいいのに」なんて思うのは負けると知っている現代の人間だからでしょう。
 現場に出ている兵士は本当に凄い。特攻を命じられるということは「死んでこい」と言われるのと同義です。なんせ爆弾をつんで敵船に突っ込むんですから。人間爆弾です。極めつけは仮に生きてたとしても帰ってきてはいけないと言われていることです。それを運命だと受け入れて実行する、これもある意味で正気の沙汰じゃないです。命じられた時の気持ちと、突っ込んでいる時の気持ちは想像もできません。それがわかるのはやったことがる人間だけでしょう。精神力が違いすぎる。この人たちが蘇ったら、今の日本人をみてなんて軟弱なんだ、と思うことでしょうね。
 国家のために死ぬことより、家族のために生きることに執着する主人公には「臆病者」のレッテルが貼られていました。家族のために生きることはこの時は「悪い」ことなのでしょう。生きようとする力は何よりも強いとどこかの師匠は言ってましたが、時代はそれを認めていなかったのです。  主人公の宮部は決して臆病な男なんかじゃないです。最後の選択を見てもそれは明らかです。ここに太平洋戦争を戦った一人の兵隊の人生があります。
 戦争を直接は知らない私たちですが、先人がなしてきたことは知識として知っておくべきです。今不況だ、消費税がなんだ、と言ってますが、だからといって命が奪われるわけではないです。生活が苦しくなるだけです。その生活の苦しさに嫌気がさして死を選ぶのだとすれば、それはその人の責任です。政府は「国のために死んでくれ」と言ってるわけじゃないのだから。
 実の祖父・宮部久蔵の人生を追う、戦時が舞台の悲しいストーリー。

【名言】

 俺の命は彼らの犠牲の上にある



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