タイトル

白夜行

本

東野圭吾

◆あらすじ◆
深い闇を抱えた2人の物語

●感想

 昔テレビでやってたのをとぎれとぎれ見ていました。数年たって今回原作を読みました。どちらも面白いです。映像がある分テレビの方がわかりやすくはあります。ですが、不気味さが損なわれているように感じます。この小説の肝は不気味さだと思います。いくつもの犯罪を犯してるようですが、それを確信できる描写はほとんどありません。仄めかしだけで確信に近いことを連想させられます。状況は限りなくクロですが、本人たちの心理描写がないためあくまで限りなく黒に近い灰色なのです。
 並じゃない外見をもつ雪穂と用意周到な亮司。2人の歪んだ絆が幾人もの人間を不幸にします。犯罪には特徴があり幼い頃のトラウマが影響していると思われます。それが1番人間の心を砕くと信じています。もしくは復讐なのかもしれません。でもなんでしょう…これだけ悪いことをしてても「捕まるな、捕まるな」と犯罪者の2人の方を応援していました。真実を明かして捕まえようとする刑事や探偵、大学の先輩が敵に思えました。読んだことある人にこの点を聞いてみたいですね。
 2人の関係性は正直いって謎です。なぜ亮司はそこまで雪穂に尽くすのか?雪穂は亮司を愛していたのか?文中にはそれを示唆する表現がいくつか出てきますが、私には読み解けませんでした。ジャンルとしてはノワール小説に分類されるようですが、エグイ・グロイ描写はありません。思想はグロイかもしれませんが。長い小説ですが飽きることなく読めると思います。

【名言】

 あたしの上には太陽なんかなかった。いつも夜。でも暗くはなかった。太陽に代わるものがあったから。



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