タイトル

天城峠殺人事件

本

内田康夫

◆あらすじ◆
岩手と静岡をまたにかけて謎解き

●感想

 浅見家の絶対君主・母雪江からの命で行った取材先で朝美という女性に出会う光彦。珍しく光彦の方も気を惹かれるがこの時は何もなかった。ところが旅先でまた出会ってしまうというミラクルが起こった。彼女は亡くなった父の参拝先を回っていたのだった。父の死が不自然と思っていた彼女は事の顛末を光彦に話す。気になっている女性から謎をプレゼントされたからには彼の中の探偵魂に火がつかないはずがない。かくして光彦は彼女の父の死に挑むのだった。
 時を同じくして光彦が懇意にしていたアイドルが死んだ。死ぬ数日前に彼女は光彦に連絡を入れていた。その時は外出していて話を聞けなかった光彦。悔やむに悔やみきれない想いが彼を奮い立たせる。一見関係がないように見える2つの死がどう結びつくのか。作者内田康夫の腕の見せ所です。
 ネタバレしちゃいましたね。と言っても同じ本の中で2つの事件があるからには繋がっていると考えるのが自然でしょう。だから私は悪くない!この程度のネタバレで面白く無くなる話ではありません。ちゃんと面白いです。いややっぱ普通かも。
 この小説の1番の見せ場は全ての謎が解けた光彦が警察の手を借りる必要があると判断し兄に協力を頼む時です。私はこのシリーズ6作目くらいですが初めて兄の凄さを目の当たりにしました。光彦すげー!と思ってましたが母が言うように兄は出来が違いました。光彦の話をすぐ飲み込む頭の良さ。数々の難事件を解決してきた光彦をも震撼させる推理力。母が誇りに思うのも無理ないです。比較されて普通なら不貞腐れてもいい光彦ですが、圧倒的な聡明さに尊敬の念が先に立つようです。そして兄もこっそりと弟の自慢をしているというのも茶目っ気があって可愛らしいと思いました。理想の兄弟ですね。
 謎解きも面白いですが、上記したように浅見家の兄弟の会話も秀逸です。どうぞタイトルにおそれずに読んでみてください。

【名言】

準備中



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