タイトル

四十九日のレシピ

本

伊吹有喜

◆あらすじ◆
継母の49日の法要の願いを叶える

●感想

 これね、泣いちゃいます。不覚にも電車で読んでて泣いちゃいました。読むの2回目なのに。歳とって涙腺がバカになってるのかもしれませんね。でも最近心が荒んでたんで丁度良かったです。ちょっと浄化されたような気がします。
 物語ですが、妻である乙美が死に途方に暮れていた良平(旦那)のもとに、傷心の娘と謎の黒ギャル・井本がやってきます。黒ギャルといえばRUMIKAか泉麻耶ですかね。ググらないでください。乙美は生前、自分に何かあったら良平を頼む、と井本にお願いしていたようです。乙美の願いは49日の法要では堅苦しいことはせずにパーティをして欲しいということ。その準備をみんなでしていきます。
 作者の伊吹有喜先生は人の泣き所というのがわかっているような気がします。誰もがやってしまい、誰もが後になって思えば後悔するような、感情に任せた酷い事を描写し心をえぐってきます。想像するのもイヤで目を背けたい記憶も思い出させてくれます。そして誰もが同情してしまうような境遇に、応援したくなる純真さ、圧倒的幸福感などもう泣かせ所満載です。文章も読みやすく、脳内でかなりリアルに再現出来ると思います。それが普段泣かない私を泣かせた理由です、たぶん。
 乙美さんは超絶的な愛されキャラです。この人を嫌いというなら、明らかに嫌いと言った人間の方に問題があるでしょう。愛されキャラですが、愛されている描写よりも、愛している描写の方が印象に残りました。自分がいなくても生活していけるように、夫のため娘のために楽しく美しいレシピを残す件とか。死してなお心配し、愛情が溢れまくってます。また、真っ直ぐ誰かを好きになり、それが実るというのはもの凄く幸せなんでしょう。それを教えてくれました。心が浄化されてるし、夜だからか恥ずかしいこと書いてますね。この辺にしときます。
 文章が読みやすく、内容も身近、この2つが感情移入の条件なのかもしれません。だから、なんだか最近疲れてるし泣いてスッキリしたい、という方に是非オススメしたい1冊です。
家族を包むあたたかな奇跡に、涙があふれる感動の物語★

【名言】

 あの記憶だけで一生幸せで、一生信じてついていけます。働き手じゃなくて、
 好いてもらって妻に迎えられたんだって、自分に自信が持てます。



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