タイトル

陽気なギャングは3つ数えろ

本

伊坂幸太郎

◆あらあらすじ◆
いつもの4人組が懲りずに事件に巻き込まれる

●感想

 陽気なギャングシリーズ3作目。日常と襲撃から9年ぶりみたいです。それを作品の中にも反映させています。小さかった慎一は大学生になりましたが、他の銀行強盗犯たちは変わりありません。これを見てわかるように子供は変わるものですが、大人というのは身分はほとんど変わらないようです。身分だけではないかもしれませんが。
 9年後の会話も前とほとんど変わることがありませんでした。ということはこの間もずっと同じようにくだらない話をしてきたのでしょう。ただ会話などが変わらないように能力も劣化することなく発揮されています。成瀬はウソを見破り、久遠はスリ、雪子が運転し、響野が喋る。ウソ破りの力をお金にするならこんな使い方があるんだ、と思いました。最強です。久遠はちょっと腕っぷしが強くなったのかもしれません。腕っぷしと度胸がついたというか。描写からそんな感じがしました。
 物語の始まりは相変わらず銀行強盗です。でも、そろそろ潮時だと思い始める一同。銀行強盗が直接の原因ではないにしろ、またしても事件に巻き込まれます。なんだか事件に巻き込まれてばっかりです、この人たち。銀行強盗しなくても4人が集まれば巻き込まれそうだから、どうせなら銀行強盗した方がお得ですね?
 成瀬と久遠の響野不用の会話は相変わらず面白いです。響野は男塾でいえば田沢、松尾みたいなものでシリアスなシーンを一気に和ませてくれます。まぁシリアスなシーンなどないですが…てことはいらないのか…ただ個人的には響野が大好きだから絶対必要です。
 ストーリーの面白さとしては正直に言えば前作を超えるものではありませんでした。細かい伏線の回収は相変わらず見事でしたが、別にだからといって関心するほどでも、面白くなるものでもありませんでした。伊坂作品なのに珍しく酷評してます。それでも読みやすいし、軽快な言葉遊びは健在なのでそれは今まで通り楽しめます。

【名言】

ええと、響野さん、何言ったっけ
何か言っただろ、何か。私のことだから



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